桂宮治の師匠は誰?なぜ落語家に?弟子入り秘話と経歴も!笑点メンバーに大抜擢?

落語

落語の世界で大活躍中の桂宮治(かつらみやじ)さん。

30代で落語家に転身し、今や「笑点」のメンバーとしても大人気の桂宮治さん。

桂宮治さんは、なぜ落語家を目指したのでしょうか。

落語家になるまでは、何をしていたのでしょうか。

 

桂宮治さんのその波乱万丈な人生と、落語への情熱を探ってみましょう。



桂宮治の師匠は誰?落語家への道のりは?

桂宮治さんの師匠は、三代目桂伸治(かつらしんじ)さんです。

出典:落語芸術協会

桂宮治さんの落語家への道のりは、30歳を過ぎてから始まりました

 

その転機となったのが、YouTubeで見た桂枝雀(かつらしじゃく)さんの「上燗屋」(じょうかんや)という高座でした。

桂宮治さんは、その衝撃をこう語っています。

「めちゃくちゃスゴかったです! 枝雀師匠がすごすぎた。映像って何十パーセントも演者のパワーが落ちるんです。それなのに観た時ってもう「すげーっ!!」ってなって「なんだこれっ!!」ってゲラゲラ笑って、十回観て十回大笑いしたんで。こんなおもしろいものがあるんだって思って。」                  (引用元:落語 de 九州)

 

それから約半年間、桂宮治さんは都内の寄席を回って師匠を探し続けた末、2007年12月、国立演芸場で桂伸治さんの高座を見て「体に電気が走った」ほどの衝撃を受けました。

後に師匠となる桂伸治さんは、最初は桂宮治さんの弟子入りの申し出に驚きましたが、宮治さんの熱意に心を動かされ、弟子として受け入れることを決意しました。

そして後に、落語家としての心構えと人生の指針となる重要な教えを授けました。

  1. 「嘘と泥棒をするな」
  2. 「仲間を大切にしろ」
  3. 「その日の一番になれ」
  4. 「明るいところに花は咲く」(桂宮治さんの座右の銘になる言葉)

 

初めての稽古の思い出を、桂宮治さんはこう語っています。

「うちの師匠に、家で稽古するから来なさいって言われて、着物来て行きました。それで、うちの師匠が僕に教えるために『子ほめ』を始めてくれて、「こんちはー」「おう、どうした八っつあんかい」「今、横丁の・・・ちょっと待って宮治、うーん、えっとね思い出せない」って。「思い出せないんかい」って(笑)。」

結局、この初稽古は「う〜ん、大師匠のテープで覚えてきて」という桂伸治さんの言葉で終わりました。桂宮治さんは「あとで見てあげるから覚えてきてって、雑すぎるでしょ師匠って(笑)。それが可愛いんですよ。」と振り返っています。(引用元:落語 de 九州)

 

桂宮治さんは師匠の教えを胸に刻み、前座時代から「スーパー前座」と呼ばれるほどの努力家でした。その姿勢が実を結び、今では多くの人に愛される落語家になりました。

 

人生って、本当に面白いものですね。
桂宮治さんの人生を調べていると、偶然の出会いが人生を大きく変えてしまう瞬間があるんだと私はあらためて実感しました。
YouTube動画という、ある意味で現代的なきっかけから、伝統芸能の世界に飛び込む。
そして、忘れっぽい師匠との温かくも少しコミカルな関係性。
師匠からもらった「明るいところに花は咲く」という言葉を胸に、自分の弱さと向き合いながら前に進む。

「師匠選びでは私は勝ち組」と桂宮治さんも言っており、人間性を全部受けとめ、あたたかく育ててくれた桂伸治師匠との組み合わせも運命的によかったんだなと私は感じました。


桂宮治はなぜ落語家になった?そのいきさつは?

桂宮治さんは、若い頃から落語家を目指していたわけではありません。
桂宮治さんが落語家を目指すことになった流れをご紹介します。

出典:落語芸術協会

桂宮治さんは、子供の頃からザ・ドリフターズが大好きで、人を笑顔にする仕事に憧れていました
その夢が、落語との出会いで現実味を帯びてきました。

 

落語家になる前は、桂宮治さんは年収1000万円のトップセールスマンとして成功していました。
しかし、仕事に疑問を感じていました。
そんな中、婚約中の彼女(後の奥さん)から
「やりたくない仕事を続けていても仕方がない。もう1回やりたいことをやれば?」
と言われました。

この言葉に背中を押された桂宮治さんは、なんと結婚披露宴の場で「会社を辞めます!」と宣言しました。
この突然の発表に、妻の両親は「おおっ……」と絶句し、乾杯をしてくれた当時の社長は椅子から転げ落ちるほど驚きました。
妻である明日香さんも会社を辞めることを、この披露宴の時にはじめて知りました。
この時には、会社を辞めて何をするかは、決まっていませんでした。

 

会社を辞めて、何をしようかとあれこれ探していた時に、前出の桂枝雀師匠の動画を見て、強烈な衝撃を受けて、落語家になることを決めました。

 

桂宮治さんの31歳での転身。正直、最初は「えっ、大丈夫なの?」って思いました。
ただ人生100年時代って言われて久しい昨今、実は31歳なんてまだまだこれからの人生だと気づきます。

 

私の周りでは「本当はこんなことがしたかった」って、ため息交じりに話す人が多いんですが、
30歳を過ぎてそこで自分のやりたいことを見つけ、実際に飛び込む、これって実はすごく正解なんだと最近、私は思います。

それに、桂宮治さんの場合、セールスマンの経験が今の仕事に絶対に活きてますよね。
人を楽しませる技術、話し方。
落語も、言ってみれば自分を売り込む仕事です。

結婚披露宴での宣言、確かにびっくりしましたけど、逆に言えば、後には引けない状況を自分で作っちゃったわけですよね。その覚悟がすごい。

 

正直、桂宮治さんの話を聞いていると、「私も何か新しいことを始めてみようかな」って、ちょっと背中を押される気がします。
年なんて関係ない。むしろ、いろんな経験をした今だからこそ、新しいことを始める意味があるのかもしれません。


桂宮治の弟子入り秘話!困難を乗り越えて

桂宮治さんの弟子入りの道のりは、決して平坦ではありませんでした。
30歳を過ぎ、未経験で既婚という状況に、最初は桂信治師匠も難色を示したんです。

 

でも、桂宮治さんは諦めませんでした。
師匠の寄席の出演予定を調べ、寒い中で楽屋入りを待ったり、新宿末廣亭で師匠の出番を見つけては、2日かけて楽屋口を探したり、粘り強く行動しました。
3日目にようやく師匠と話す機会を得た時、桂伸治さんは

「噺家なんて金もうけできる商売じゃない。今からでも遅くないからやめなさい」

と言いました。

 

ここで重要な役割を果たしたのが、桂宮治さんの妻・明日香さんでした。
桂宮治さんが師匠の桂伸治さんに弟子入りを願い出た際、実は妻である明日香さんも一緒に同行していました。
一度目がダメでも明日香さんは諦めず、再度師匠に会いに行きました

 

その時、桂伸治師匠は明日香さんに「本当に君の旦那さんを落語家にしちゃっていいのかい?」
と問いかけました。
結婚したばかりで、本来の夫の仕事なら年収1000万円という恵まれた状況です。
それでも「貧乏になってもいい」と夫・桂宮治さんの夢を応援する覚悟を伝えていた妻・明日香さんは、桂伸治師匠の前で手をついて「よろしくお願いします」と頭を下げ、夫の決意を後押ししたんです。

 

この夫婦の熱意と決意に押され、桂伸治師匠は最終的に弟子入りを許可し、桂宮治さんの弟子入りが叶いました。

 

私はこのエピソードを聞いて、人生の転機での「決断」と「支援」って、こんなに大切なんだなぁって、しみじみ感じちゃいました。
桂宮治さんの粘り強さもすごいけど、明日香さんの決断が、この物語のキーポイントだったのだと感じます。

明日香さんの「よろしくお願いします」って、ただの応援じゃないんですよね。
未知の困難に立ち向かう覚悟と、二人で人生を切り開いていく決意が詰まってる気がします。

 

桂宮治さん夫妻のストーリーを聞いていると、ついつい自分の人生も振り返ってしまいます。
「自分にも、こんな風に全力で挑戦できることあるかな?」
「大切な人の夢を、こんな風に支えられるかな?」とか。

この弟子入り秘話、落語家になる話っていうより、人生の生き方や支え合い方について考えさせられる、そんな深いお話だなって思います。

桂宮治の落語の経歴と受賞歴は?

桂宮治さんは、弟子入り後、すごい勢いで頭角を現していきます。
2012年、二ツ目昇進からわずか半年でNHK新人落語賞を受賞。
その後も、にっかん飛切落語会最優秀賞、前橋若手落語家選手権優勝など、次々と賞を獲得しました。

 

桂宮治さんの落語家としての経歴と主な受賞歴は以下の通りです:

出来事
2008年2月 三代目桂伸治に入門
2008年3月 浅草演芸ホールで初高座
2012年3月 二ツ目に昇進
2012年 NHK新人演芸大賞 落語部門 大賞受賞
2013年 にっかん飛切落語会 最優秀賞
2014年 前橋若手落語家選手権 優勝
2014年 国立演芸場花形演芸大賞 銀賞
2015年 高円寺エトアール寄席二ツ目グランプリ決定戦 優勝
2021年2月 真打に昇進
2022年1月 笑点新メンバーに抜擢

 

桂宮治さんの特徴は、なんといってもそのエネルギッシュな高座です。
「マシンガントーク」と呼ばれるほどのスピード感と説得力で、観客を引きつけてしまうんです。
これって、かつてのセールスマン時代の経験が活きているんでしょうね。

 

特に、桂宮治さんの創作落語「プレゼント」は、多くの人に愛されています。
化粧品セールスマンと年配の女性客との心温まる交流を描いたこの噺は、桂宮治さんの実体験をもとに作られているんです。
笑いと感動を同時に届ける、桂宮治さんならではの作品です。

 

桂宮治さんの落語には、笑いだけでなく人生の機微や温かさが溢れています。
桂宮治さんの落語を聴いていると、人生の不思議さを感じずにはいられません。
30代で大きな転換を経験した宮治さんの人生が、落語という形で昇華されています。

若い頃の私には気づけなかったかもしれませんが、今では分かります。人生の岐路に立たされた時の勇気、そして、その後の努力と成長が、桂宮治さんの落語に深みを与えているんだと。

 

だから、桂宮治さんの高座は、単なる笑いを超えた何かを私たちに届けてくれます。
それは、人生の機微であり、勇気を与えることであり、そして何より、変化を恐れず、前に進む力なのかもしれません。

桂宮治が笑点メンバーに大抜擢!

2022年、桂宮治さんに大きなチャンスが訪れます。
なんと、国民的人気番組「笑点」の新メンバーに抜擢されたんです!

出典:ORICON

45歳での抜擢は、落語家としてはかなりの大抜擢
その理由には、いくつかの要因があるようです。

・桂宮治さんのエネルギッシュでユーモア溢れる話芸。
・化粧品のトップセールスマンから落語家へ転身という異色の経歴。
・若手落語ブームの牽引者としての存在感。

これらが評価されたんですね。

 

特筆すべきは、桂宮治さんの加入で「笑点」の視聴率が大きく上昇したこと。
初登場回では前週より4.8%も上昇し、その後も伸び続けたそうです。
新しい風を吹き込んだ効果は絶大だったんでしょう。

 

先輩メンバーたちの反応も興味深いですね。
春風亭昇太(しゅんぷうていしょうた)さんは「司会をしていてもとてもやりやすかった」と評価。林家木久扇(はやしやきくおう)さんは「画面をとっていかれるので用心しなくては」と冗談交じりに存在感を認めています。
三遊亭好楽(さんゆうていこうらく)さんに至っては「久しぶりに大物が出てきた」と絶賛しました。

桂宮治さん自身も、初収録を「信じられないくらい疲れました」と振り返りつつ、「楽しい収録でした」とコメント。その言葉からは、緊張と興奮が伝わってきますね。

 

桂宮治さんの「笑点」抜擢を見ていると、人生の意外性とタイミングについて考えさせられます。
宮治さんの歩みは、私たちの常識を軽く覆してしまいます。
「キャリアは若いうちに決めるもの」なんて、誰が決めたルールでしょうか。
宮治さんは30代で大きな転身を果たし、40代で国民的番組の顔になった。
この事実が、私の心を静かに揺さぶります。

 

私は、ある程度、年を重ねた今、桂宮治さんの姿に妙に共感を覚えるんです。
人生って、まるで長い助走のようなもの。
これまでの経験、失敗、喜び、全てが今の自分を作り上げている。
そう考えると、今が最高の飛び立つタイミングなのかもしれないですね。



桂宮治のまとめ

桂宮治さんの人生は、まさに予想外の展開の連続でした。
化粧品会社のトップセールスマンから落語家への転身、そして「笑点」メンバーへの抜擢まで、その歩みをまとめました。

  • 安定した仕事と1000万円の年収を捨てることを決めた
  • 師匠・桂伸治さんとの出会いにより、落語家になることを決意
  • 32歳から落語の修行を始め、落語家になるという夢を実現した
  • 二ツ目に昇進の半年後に新人演芸大賞受賞、5人抜きでの真打昇進などの実力派
  • 笑点メンバーに大抜擢された

 

桂宮治さんの歩みを振り返ってみると、いくつかの重要なポイントが浮かび上がってきますね。

・30代での大胆な転身と勇気
・才能と努力が実を結んだ
・妻の明日香さんの全面的な支援
・落語という新たな挑戦が、桂宮治さんの更なる可能性を開いた
・人生の転機で桂信治師匠との「運命的な出会い」

桂宮治さんの軌跡を見ていると、人生の可能性について考えさせられます。
時に思いがけない転機が、新たな扉を開くきっかけになるのかもしれません。
そう思うと、日々の生活も少し違った角度から見えてくるような気がします。

 

桂宮治さんはトップセールスマンとして活躍した、異色の経歴をお持ちです。こちらで詳しくご紹介していますよ。

 



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