若手落語家として注目を集めている、らむ音(らむね)さん。
師匠は落語界でも異色の経歴を持つ、らぶ平さん。
日系ブラジル人三世のらむ音さんの素顔を全部ご紹介します!
ぜひ、最後まで読んでみてくださいね。
らむ音(らむね)は落語家?
らむ音(らむね)さんは、2017年落語家になるために、らぶ平に弟子入りしました。
入門から1年後の2018年には前座になり、高座にあがりました。
そして、2022年には二ツ目に昇進を果たしました。
通常、落語家はどのくらいの年数をかけて昇進をしていくのでしょうか。
その仕組みをみてみましょう。
落語芸術協会のオフィシャルサイトによると。
入門するとまずはカバン持ちなどの前座見習い
次に前座となり、高座にあがることができます。
毎日寄席に通い、高座にあがりながら、師匠のお世話や寄席での細々したことをします。前座の期間はだいたい四年くらい。
この四年、というのがなかなか過酷なようです。
毎日毎日、寄席に通うのですよ。毎日毎日。
お休みは「31日」だけ。
そう。
二か月に1日だけ、なんです。
働き方改革が叫ばれている中、二か月に1日の休みって。。。
と思ってしまいますが。
そもそも、前座はお給料をもらっているわけではないので、働いているという感覚ではないのですね。
「落語」という世界を学ぶ、そう、学ぶ期間なのです。
私たちも、何かを学ぶ時には、寝る時間を削ったり、遊びに行く時間を勉強にあてたりしますよね。
それと同じなのかもしれません。
そして、二ツ目に昇進します。
二ツ目になると毎日寄席に行ったり、師匠のお世話をする必要がなくなります。
10年くらい修行をし、晴れて、真打ちとなります。
これがおおよその期間ですね。
この期間は所属団体によって変わってきます。
ちなみに、上方落語協会は真打制度を導入していないので、「真打ち」という階級はありません。
現在二ツ目のらむ音さん。ここから真打ちまで長い道のりが待っています。
らむ音(らむね)の師匠 らぶ平の落語家人生とは?
らぶ平は1970年1月 初代林家三平に弟子入りしました。
1985年9月には真打昇進。
ある時、借金の保証人になったことがきっかけで、借金取りから追われる身となってしまったのです。寄席にも借金取りが押しかけてきて。
らぶ平は、所属していた林家こん平一門に破門を申し出、落語協会からも離れます。
その後は、フリーランスの落語家として、ラジオ番組を担当したり、日本全国で落語会を開催するなどの活動を行ってきました。
らむ音(らむね)はなぜ、らぶ平を師匠に?
らむ音さんは、自分を表現すること、つまり、自己表現の方法を模索していました。
大学ではデザインを学び、卒業後は、演劇の道へと進みます。自己表現の場を探して。
「何かが違う」と思う日々。
そんな中、知人の紹介で、らぶ平さんに出会います。
自身の演劇をみてもらった、らむ音さんにらぶ平さんから、
「つまんないから、やめちゃえば?どうせなら落語やりなよ」
(引用元:現代ビジネス)
と言われます。
それまで、落語を知らなかったらむ音さんですが、らぶ平さんの高座を見るうちに次第に魅了されていきました。
らぶ平さんは、らむ音さんに素質があることを見抜いていたのです。
新聞に記載していただきました!🙏
「コンプレックスが私の道を開いた」日系ブラジル人落語家
幼少期日本語が話せなかった
何も分からない。バカだ。出来っこない。
と言われた学生時代。でもどんな時も元気だけはありました!
支えてくださった皆様に、
今ある全てに感謝して今日もいきます! pic.twitter.com/LB0RCeNgX8— 🙆🏻♀️落語家らむ音❤️⭐️ (@ramunedeyansu) January 28, 2023
そして、いよいよ、らむ音さんの大舞台が始まります。
「Zabu-1グランプリ」出場です!
らむ音(らむね)Zabu-1グランプリ2023出場!
2023年2月4日、Zabu-1グランプリがBSフジで放送されます。
Zabu-1グランプリは今年で4回目の新人落語家のためのグランプリです。
二ツ目の若手落語家が出場。古典落語を5分間で披露する、というもの。ジャッジするのは会場に集まった20代を中心とした落語初心者。
会場は、東京都内のライブハウスで、総合プロデューサーはDJ KOO、というこのグランプリ。
なんともワクワクしますよね。
寄席で行われるものとは一線を画す、新しい形の落語会なのではないでしょうか。
このグランプリの出場者には注目した方がいいと私は思っているのです。
というのも、2020年には、桂宮治、林家つる子、三遊亭わん丈が出場。
桂宮治は2022年から笑点メンバーに、林家つる子、三遊亭わん丈は新人落語大賞に出場しているという実力者なのです。
2023年のZabu-1グランプリ出場者からも頭角を現す落語家さんがでてくるはず!
そのひとりが、らむ音さんかもしれません。
Zabu-1グランプリ 必見です!
らむ音(らむね)の生い立ちは?
実力も話題性も備えている、らむ音(らむね)さんとはどんな人なのでしょうか。
プロフィールをご紹介しましょう。
本名:茂木綾音
生年月日:1993年11月14日
出身校:武蔵野美術大学卒業
出囃子:鞠と殿様
(引用元:Wikipedia)
実は、日系ブラジル人三世のらむ音さん。
ここでご両親をご紹介しましょう。
らむ音(らむね)のお父さんはエリートなブラジル人!?
お父さんは日系ブラジル人2世の茂木真二さん。1989年24歳の時にブラジルから日本に来ました。
なぜ、日本に来たのでしょうか。
ブラジルでロボット工学を学んでいた真二さん。日本で修士号を取得するために日本に来たのでした。
でも。
生活のために仕事をしながら、修士号を取るというのは、簡単なものではありませんでした。
そうですよね。
日本人でも、仕事と勉強の両立は簡単ではありませんよね。
まして、日本語を母国語とせず、生活様式も違う外国の方にとってはさらに困難なことが多かったのではないでしょうか。
真二さんも仕事と学業の両立を頑張っていましたが、ついに学業を諦める日がやってきます。
学業よりも仕事を選択した真二さん。
真二さん自身は、夢を叶えることはできませんでしたが、自ら会社を興し、らむ音さんが生まれて、そのらむ音さんが自分の夢を叶える道を進んでいます。
命のバトンが繋がっていると感じますね。
らむ音(らむね)は日本語が苦手?!
日系ブラジル人のお父さんとお母さんのもとで育ったらむ音さん。
小さい頃、両親は家でポルトガル語で会話をしていました。
そのため、らむ音さんは5歳くらいまではほとんど日本語が話せなかったそうです。
小学校に通い始めて、日本語をマスターしていきますが、今でも日本語を話すのはあまり得意ではなく。
話すことが商売道具の噺家さんが日本語が苦手って、なんだか不思議な感じがしますね。
そういえば、世の中には、コーヒーが苦手なバリスタとか、アルコールに弱い杜氏、すぐに船酔いするヨットマンもいますね。
つまり、得意=仕事ではなく、好き=仕事ということかもしれませんね。
話をらむ音さんに戻しましょう。
幼少期のらむ音さんは日本語を理解することはあまりできませんでしたが、それはお母さんも同じで、学校からのお知らせに書かれている漢字が理解できませんでした。
教室に備えられていた、お弁当を温める温蔵庫にお弁当を入れるためには、果物は別の容器に入れないといけないのですが、その指示を読めなかった、らむ音さんのお母さんは、ごはんやおかずと一緒に果物を入れてしまい、らむ音さんのお弁当は保温庫には入れてもらえなかったのです。
お友だちが温かいお弁当を食べる中、らむ音さんはずっと冷たいお弁当を食べていました。
お母さんも一生懸命に日本語を勉強して、今では漢字も読めるまでになりました。
らむ音(らむね)の落語は唯一無二!その理由は?
日本語が苦手だったという、らむ音さん。
らむ音さんの落語には他の人が真似できない特徴があります。
特徴というより特技と言った方がいいかもしれません。
落語には「寿限無」という前座が習う噺がありますが、これを、日本語、ポルトガル語、英語の三か国語でやるというのです。
三か国語で操って落語をできるのは、今の落語界では、らむ音さんだけではないでしょうか。
【世界初!? オンリーワン!?】
女流落語家 らむ音による
日本語・英語・ポルトガル語の
3ヶ国語 寿限無 🇯🇵🇺🇸🇧🇷✨
→ https://t.co/4FjZxu6MXq#落語家らむ音 #Japan #Brazil #落語#JapaneseCulture #Rakugo #寿限無 pic.twitter.com/3G3VQFtvoK— 🙆🏻♀️落語家らむ音❤️⭐️ (@ramunedeyansu) September 6, 2020
らむ音(らむね)は落語家、ザブワングランプリ2023出場、生い立ちのまとめ
らむ音(らむね)さんのまとめです。
- 落語界で唯一の日系ブラジル人3世の噺家
- 師匠はらぶ平
- 師匠とともにどこにも属さずフリーランスの噺家
- お父さんはブラジルでロボット工学を学んでいたエリート
- Zabu-1グランプリ2023出場
- 幼少期は日本語がほとんど話せなかった
落語界では、異色の経歴を持つ、師匠のらぶ平の一番弟子のらむ音さん。
その個性を存分に発揮してもらいたいですね。
最近では、女性の落語家がたくさん活躍しています。蝶花楼桃花さん、桂二葉さんについては、それぞれ、こちらでご紹介しています。
蝶花楼桃花さん
桂二葉さん
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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