こんにちは。日本の文化調査隊の美緒です。
ご訪問ありがとうございます!
今回は、歌人の大森静佳さんをご紹介します。
学生時代より歌人としての頭角を現し、若手歌人として今、最も注目されているひとりである、大森静佳さんについてのお話をご紹介します。
まずはこちらの話題からどうぞ!
大森静佳の夫や弟、プロフィールを紹介します!
大森静佳さんのプロフィールとご家族についてご紹介します。
本名:大森静佳
生年月日:1989年5月11日
出身地:岡山県岡山市
出身大学:京都大学文学部
所属結社:塔
(引用:Wikipedia)
続いて、ご主人についてご紹介します。
名前:土岐友浩(とき ともひろ)
生年:1982年
職業:精神科医
出身大学:京都大学医学部卒
短歌歴:大学在学中に京都大学短歌会に入会。その後は同人誌に参加、作歌をつづけ、2015年に現代歌人集会賞を受賞
(引用:Wikipedia)
静佳さんと同じ大学の出身です。
年齢は7歳年上のようですので、同時期に短歌会に在籍したわけではなさそうですが、「短歌」という共通の興味で結ばれた二人の絆が深いということが想像できます。
共通の「短歌」という興味で結ばれたお二人でもその向き合い方には少し違いがあります。
静佳さんは結社に所属、友浩さんは同人誌に参加しています。
静佳さんは1954年に立ち上げられた結社「塔」に所属。永井和宏などの歌人が多数所属する結社で腕を磨きました。
友浩さんは2009年、学生短歌会出身の5人とともに「町」という同人誌を立ち上げて、友人たちと切磋琢磨し腕を磨きました。
活動するフィールドに違いはあっても、お二人とも受賞歴があり実力者であることで、刺激し合える関係であることは間違いありません。
つづいて、弟さんをご紹介します。
名前:大森浩平(おおもり こうへい)
職業:鉛筆画家
鉛筆画について:缶ビール、蛇口、スニーカー、スプーンにフォークなどあらゆるものを鉛筆だけで描くというもの。様々な固さの芯の鉛筆を使って、写実的に描いたそれらは、今にも飛び出してきそうなほどリアルで、日本のみならず、世界からも注目を浴びています。
姉は歌人、弟は画家。
活躍する分野は違うものの、ある部分を切り取って、細やかに現実世界に現す、という才能は共通してるように思います。
ご両親は、この幼い姉弟に対して、大人の価値観を押し付けることなく、辛抱強く耳を傾け、接していたと想像します。
高校時代から大学時代にかけて短歌を始めた静佳さん。
その才能はすぐに開花します。
では、静佳さんの歌人人生について詳しくみていきましょう。
大森静佳の短歌人生はどのように始まった?
岡山県立岡山朝日高等学校在籍中に短歌に出会い、2年生の時に「毎日歌壇」へ投稿をはじめ、3年生のときには「毎日歌壇賞」を受賞しています。
京都大学に入学後は、京都大学短歌会へ入会。
受賞歴は
2010年(大学在学中)に「硝子の駒」で角川短歌賞を受賞
2013年 第1歌集「てのひらを燃やす」で現代歌人集会賞
2014年 第1歌集「てのひらを燃やす」で日本歌人クラブ新人賞 現代歌人協会賞
2018年 第2歌集「カミーユ」で日本一行詩大賞
短歌をはじめて数年で、多くの賞を手にした静佳さん、若手歌人 注目のひとりに名を連ねることになります。
大森静佳の代表作 歌集「てのひらを燃やす」「カミーユ」を紹介します!
「てのひらを燃やす」について。
2013年刊行。
大学在学中の2010年の作品 50首をまとめ第56回角川短歌賞を受賞している「硝子の駒」を含め、274首を収めた第一歌集。
冬の駅一人になれば耳の奥に硝子の駒を置く場所がある
浴槽を磨いて今日がおとといやきのうのなかへ沈みゆくころ
「カミーユ」について。
2018年刊行。
タイトルはロダンの弟子のカミーユ・クローデルからとっていて、作品には歴史上のさまざまな人物が登場します。
梅林を駆ければおまえ戦火とは濡れているあの火のことですか
手をあててきみの鼓動を聴いてからてのひらだけがずっとみずうみ
静佳さんの短歌は、とても情熱的で、そして、真逆の冷たさのようなものも同時にあるように私は感じます。触れた時の感触を一瞬、見失うような不思議さ。それでいて、触れた瞬間、細胞をすり抜け、体の深部まで届く鋭さ。
もう一首、もう一首、と読み続けたくなります。
大森静佳は「NHK短歌」でレギュラー出演!その人気ぶりとは?
2021年4月から2022年3月までの一年間、NHK(Eテレ)で放送の「NHK短歌」の選者を務めました。
静かな佇まいと聡明な語り口で、短歌をより分かりやすく、身近なものとして視聴者のもとに届けてくれました。
俳優でシンガーソングライターの坂口涼太郎さんが出演の放送では、坂口さんが愛読している大森静佳さんの歌集を持参、その魅力を熱く語るシーンがありました。
その様子をかわいい笑顔で聞いていた静佳さん。
歌人にとって、ご自身の歌集が誰かの手に届き、心に届く、ということが喜びのひとつであることがわかります。
大森静佳 新刊「ヘクタール」発売!!
2022年7月27日 待望の第3歌集の発売されました!
新しい歌集『ヘクタール』(文藝春秋)の書影が出ました。装画は写真家の藤本涼さん、装幀は大久保明子さんです。引き続き予約受付中㌶https://t.co/oU4tMxbMAp https://t.co/MpHhT7MTVg pic.twitter.com/sLd9aKWBw2
— 大森静佳㌶ (@oomrshiz) June 29, 2022
歌集名:「ヘクタール」
価格:2310円(税込)
出版社:文藝春秋
第2歌集「カミーユ」から4年、待望の新刊です。
大森静佳の夫はどんな人か。短歌の代表作とNHK出演についてのまとめ
今回は、歌人の大森静佳さんをご紹介しました。いかがでしたか。
若くして世に出る人とはどのような人なのか。ご本人はそれを目的とはしていないものの、まるで必然であるかのようにそのレールは敷かれていた、と振り返ると思えることがあります。
「歌に呼ばれた人」が世の中にはいるそうですが、静佳さんは間違いなく、歌に呼ばれ、歌に愛されている人ですね。
短歌という世界に足を踏み入れ、歌を投稿しつづけたからこそ繋がった歌との世界。
短歌に興味があれば、まずは、一歩踏み出し、投稿する、発表する、という行動をすることでどこかに道はつながるのかもしれません。
私たちの訪問を待ってくれている、短歌の世界への扉は、意外にたくさんあるのだから。
短歌と出会って80年。90歳を越えた現在でも歌人として活躍している馬場あき子さん。
馬場さんのご主人も歌人でしたが、大森夫婦同様、歌へのかかわり方は違うものでした。
馬場あき子さんについてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
ぜひお立ち寄りくださいね。
短歌を知らない人でも知っている歌人、俵万智さん。
誰でもわかりやすい表現を用いて、歌を詠んでいます。
俵万智さんが脚光を浴びることになったきっかけ、ご家族のことなどこちらの記事で詳しくご紹介しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、またお会いしましょう!
コメント