俵万智さんのNHK短歌 9月のテーマは「文字」です。
大河ドラマ「光る君へ」とコラボした、俵万智さんの年間テーマは「光る愛の歌」。
毎回、「光る君へ」に関わりのある人が出演するので、ドラマの裏側を知ることができるのも、楽しみのひとつですね。
第六回のゲストは、書道家の根本知(ねもとさとし)さんです。
俵万智さんと根本知さん、そして、司会のヒコロヒーさんはどんな会話を繰り広げてくれるのでしょうか。
9月の再放送と見逃し配信、そして、投稿方法と締切日も載せました。
最後までゆっくりとご覧くださいね。
NHK短歌 俵万智「文字」入選作品は?
9月のテーマは「文字」というテーマです。
「光る君へ」では、文字に焦点があてられたシーンがいくつもありましたね。
今回、俵万智さんはどのシーンを取り上げてくれるのでしょうか。
投稿された歌の中から、特に俵万智さんが良いと思った歌をご紹介します。
岐阜県可児市 前川泰信
カナダ ニイナ
俵万智解説:「弱い」と「強い」は対極のようですが、実は「弱い」の延長線上に「強い」があることに気付かされました。文字の面白さを生かしながら、自分を励ましているような歌で面白いと感じました。
大阪府豊中市 葉村直
私は、一番最後の歌が好きです。
「ぎょうにんべん」が「さんずい」になるなんて、なんと美しいのでしょう。散骨の場面も目に浮かびました。
「文字」というテーマから、さまざまな視点の歌が詠まれていて、みなさんの感性と視点の豊かさに驚かされました。
どの歌も素晴らしいなぁ、と私は思いました。
NHK短歌 俵万智「光る君へ」で短歌を10倍楽しもう
「光る君へ」では、書がたくさん出てきますね。
先ずは題字。
800枚も書いたそうです!
「光」の最後の一画がポイント。
つかみどころのないものをつかむような、光の先を手で伸ばしてつかみ取れるような、そんな線をひいたそうです。
次に、文字にまつわる、特に印象的なシーンをご紹介しましょう。
これは、まひろが道長に父 藤原為時の赴任についての要望書です。これには、もちろん「まひろが書いた」とはどこにも書いていないのですが、道長はこの書をみて、「これはまひろの字ではないか?」と勘づくわけです。
以前に、まひろからもらった書をとっておいた道長は、その文字たちを見比べて、今回、手元に届いた書がまひろが書いたものだと確信します。
根本さん曰く、「書は人なり」といいます。
根本さんは、町中で書をみかけると、それが誰が書いたものなのかわかる、と言います。
この時代、手紙はコミュニケーションツールであり、もらった手紙を見た瞬間に誰が書いたのかわかる、という時代ことが推測できます。
平安時代、ひらがなの形は決まっておらず、模索していたのですね。型は決まっていなかったのです。
だからこそ、自由に書いていい、と根本さんは俳優さんに指導されているそうです。
ひらがなを作っていったこの時期は、人からもらった手紙の文字を真似したりして、ひらがなを形成時期。だからこそ、ひらがなを通して、その人となりを想像したりしたのでしょうね。
根本さんは、ひらがなは、ひとつのファッションだったと言います。
「歌に対する着こなしがすてきだから、お会いしたい」と思う女性がたくさんいたのではないか、と言います。
NHK短歌 俵万智「文字」短歌づくりポイントは?
9月の放送内容「文字」をテーマにした、歌作りのポイントをご覧ください。
今は目で読む時代だから、ひらがな・漢字・カタカナのバランスには心を砕いて、表現の一部と思って、文字使いを考えるべきだと、俵万智さんは言います。レイアウト的なことも現代短歌では大切だともいいます。視覚の効果も生かした短歌を作れるといいですね。
短歌づくりのポイント
NHK短歌 俵万智 「文字」 「光る君へ」とコラボ!ゲストは根本知!
9月のゲストは、書道家の根本知さんです。
根本さんは「光る君へ」の道長に関する興味深いエピソードを披露してくださいました。
ドラマの中で、完成された書は、通常は根本さんが書かれるのですが、道長は「字が上手ではなく、身分があがるにつれて、字も上達する」という設定なのだそうですが、書道家である根本さんが、下手に書こうとするわざとらしくなってしまう。
そこで、道長を演じる柄本佑さんが練習して、失敗した書をそのまま、ドラマの中で使っているそう。
三郎のころに書いた書は、すべて柄本さんが実際に書いたもの、と聞いて、私は驚いてしまいました。
根本さんは、歌を詠んでいるそう。今回は、根本さんは詠んだ歌を、スタジオで実際に書いてくれました。なんと美しいのでしょうか。
「ことの葉の芽吹きののちにむすぶ実はすぎしあの日のあはれのかたち」
意味は、ことの葉が芽吹く栄養源が感動ならば、その感動によって葉が芽吹き、もし、果実を結ぶことがあれば、それは感動したあの日の形ではないか、と想像したことを歌に詠みました。
根本さんは、紀貫之がとても好きで、「古今和歌集仮名序文」にある歌、
「やまとうたは人の心を種としてよろづの言の葉とぞなれりける」
に感銘を受けて、そこから発想を得て、この歌を作りました。
「古今和歌集仮名序」は「光る君へ」でも登場します。
「仮名序」が教えてくれるものについて、俵万智さんが語ってくれました。
根本さんは、小筆で日本語を書くという教室が増えてくれると嬉しい、といいます。
AIが様々な分野に進出し、小説も歌も作り出します。AIは人が感じたことを学習し、歌を詠むことはできるでしょう。でも、AI自身が感じて詠むことはできません。
人間のみが感じて、それを詠むことができる。そんな豊かな経験を、これからも重ねていきたい、と強く思いました。
小筆で短歌も書いてみたいですね。
NHK短歌 俵万智「文字」「光る君へ」とコラボ! 放送日は?再放送は?見逃し配信は?
放送日:9月8日 日曜日
放送時間:午前6:00~6:25
放送局:NHK Eテレ
再放送:9月12日木曜日
再放送時間:午後2:10~2:35
放送局:NHK Eテレ
また、放送後一週間は、NHKプラスで見逃し配信が楽しめます。
アカウントを取得することで、無料でNHKの番組を楽しめますよ。
NHK短歌 俵万智 9月の投稿方法は?
NHK短歌に投稿する方法は次の通りです。
NHK短歌の公式ホームページから投稿する場合
①短歌を詠む。
②「NHK短歌」を検索。
③「概要」ページの一番上にある「お知らせ」に現在、募集中の選者の名前が出てきますので、クリックする。
④注意事項に同意し「次へ」をクリック。
⑤表示された内容に入力していく。表示内容は
・選者の選択(必須)
・短歌(必須)
・短歌のふりがな(必須)
・題・テーマについてのエピソード
・名前(必須・ペンネーム可)
・名前ふりがな(必須)
・年齢(必須)
・お住いの地域を選択(必須)
・市区町村名
・メールアドレス
・電話番号(必須)
⑥次のページで内容を確認して送信すれば、投稿完了です。
葉書で投稿する方法
①短歌を詠む
②葉書の表面に記載するのは
〒150-8001 NHK「NHK短歌」係
③葉書の裏面にきさいするのは
・希望選者名
・題「 」
・短歌
・住所
・名前(ふりがな・ペンネーム可)
・年齢
・電話番号
インターネット、葉書ともに一度に投稿できるのは一首まで。
複数投稿したい場合は、インターネットなら同じ作業をもう一度行い、葉書の場合は、別の葉書で投稿します。
締め切り
9月2日(月):大森静佳 「迷い」(テーマ)
9月2日(月):桝野浩一 「いただきます/ごちそうさま」(テーマ)
9月30日(月):川野里子 「飛行機」
9月30日(月):俵万智 「数字を入れる」(テーマ)
インターネットの場合は、当日13時締切、葉書の場合は当日必着です。
9月募集の入選歌は、11月に放送され、2025年1月のNHK短歌テキストに掲載されます。
入選歌に選ばれなかった場合でも、「佳作秀歌」や「佳作」に選ばれれば、NHK短歌テキストに載ります。その際は、特に連絡は来ませんので、忘れずにテキストを購入し、チェックしましょう。
NHK短歌 俵万智「文字」のまとめ
・放送日は9月8日日曜日
・ゲストは書道家の根本知(ねもとさとし)さん
・作歌のポイントは、ひらがな・漢字・カタカナと表記を変えることで印象が変わります
・今回は、文字をみただけで、「まひろが書いた」と勘づく道長の印象的なシーンが引用されました
「光る君へ」とコラボしている俵万智さんのNHK短歌。放送内容はこちらでまとめています。
合わせてご覧くださいね。
芸人のヒコロヒーさんがNHK短歌の司会をしていることを意外だと感じている人も多いのではないでしょうか。こちらの記事では、ヒコロヒーさんの学歴を詳しくご紹介していますよ。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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