8月のNHK短歌「俵万智」投稿方法は?ゲストは諌山恵実!「光る君へ」とコラボ!

短歌・俳句

俵万智のNHK短歌 8月の放送です!

大河ドラマ「光る君へ」とのコラボ!

8月の投稿方法と締切日も載せました。

第五回は、日本画家の諌山恵実(いさやまえみ)さんがゲストです。

「光る君へ」では、衣装デザインなどを手掛けている諌山恵実さん。

俵万智さんと諌山恵実さん、そして、司会のヒコロヒーさんはどんな会話を繰り広げてくれるのでしょうか。




8月 NHK短歌 投稿方法は?

NHK短歌に投稿する方法は次の通りです。

NHK短歌の公式ホームページから投稿する場合
①短歌を詠む。
②「NHK短歌」を検索。
③「概要」ページの一番上にある「お知らせ」に現在、募集中の選者の名前が出てきますので、クリックする。
④注意事項に同意し「次へ」をクリック。
⑤表示された内容に入力していく。表示内容は
・選者の選択(必須)
・短歌(必須)
・短歌のふりがな(必須)
・題・テーマについてのエピソード
・名前(必須・ペンネーム可)
・名前ふりがな(必須)
・年齢(必須)
・お住いの地域を選択(必須)
・市区町村名
・メールアドレス
・電話番号(必須)
⑥次のページで内容を確認して送信すれば、投稿完了です。

 

葉書で投稿する方法
①短歌を詠む
②葉書の表面に記載するのは
〒150-8001 NHK「NHK短歌」係
③葉書の裏面にきさいするのは
・希望選者名
・題「 」
・短歌
・住所
・名前(ふりがな・ペンネーム可)
・年齢
・電話番号

 

インターネット、葉書ともに一度に投稿できるのは一首まで。
複数投稿したい場合は、インターネットなら同じ作業をもう一度行い、葉書の場合は、別の葉書で投稿します。

 

締め切り
8月5日(月):大森静佳 鳥(テーマ)
8月5日(月):桝野浩一 だいすき/だいきらい(テーマ)
8月19日(月):川野里子 触れる
8月19日(月):俵万智 音(テーマ)

インターネットの場合は、当日13時締切、葉書の場合は当日必着です。


8月 NHK短歌「色」俵万智が選んだ入選歌は?

8月は「色、いろいろ」というテーマです。

現代短歌を作る上で「色」というのは、とても大切。物事を具体的にイメージ喚起する意味でも、とても大事なんです。色を活用して歌を詠んでみてほしい、と俵万智さんは言います。

 

投稿された歌の中から、特に俵万智さんが良いと思った歌をご紹介します。

赤い字の消えた看板たいせつなものが何だか思いだせない
大阪府堺市 豆打だんす
俵万智解説:看板の「〇〇注意」など赤字で書いてあった「〇〇」。大事な部分が消えてしまっていてわからない!という、みなが共感できる場面。看板が現実のものであり、「たいせつなものが何だか思いだせない」という自分の心情と、比喩にもなっているのが面白い。
戦争の名がさくらんぼ色となる「テストに出す」と言われたのちに
大阪府豊中市 髙原希美

俵万智解説:「さくらんぼ色」のマーカーが可愛く目立っている感じ。戦争の名前は、実態を考えると重みのあるものだけれども、「テスト」になると、その名がよくでる記号となり、しかも、さくらんぼ色のマーカーで可愛くなっている。本来の言葉の持つ意味と、テストに出るということのアンバランスな感じが「戦争」と「さくらんぼ色」により、よく出ている。

 

はみ出してしまわぬように面接は黒いスーツで縁取りをする
滋賀県高島市 くらたか湖春
俵万智解説:リクルートスーツはみんな同じ黒い色。自分を出さない鎧にしてる。自分には、それをはみだすものがある!というのが伝わってきて、よい。

 

私は、一番最後の歌が好きです。
一斉に始まる就職活動。周りがどんな活動をしているのか、進捗状況はどうなのか、周りの様子が気になりつつ、必死に就職活動をしている様子がうかがえます。俵万智さんが言うように、黒いスーツの下には、「色とりどりの豊かな私がいる」という感じが漂ってくるのがいいですね。

 



8月 NHK短歌 「光る君へ」で短歌を10倍楽しもう 「よもすがら契しことを忘れずば恋ひむ涙の色ぞゆかしき」(中宮定子)

今回、俵万智さんが「光る君へ」から選んだ歌は、中宮定子の歌です。

 

よもすがら契しことを忘れずば恋ひむ涙の色ぞゆかしき (中宮定子)

(万智訳)私との夜を忘れずにいたならば君の涙の色は何色
「光る君へ」の中では、姫皇子を出産したあとに、亡くなってしまった中宮定子が最後に詠んだ歌として登場します。
本当に悲しい時に流す涙を、「紅涙」(こうるい)といいます。赤い涙・血の涙という慣用的な言い方なのですが、俵万智さんは、この場面では、紅涙を越えて、「どんな色の涙をあなたは流してくれるのかしら」と一条天皇に問うている、定子の絶唱なのです。
この歌で定子が伝えたかったのは、「私のことを忘れないでね」ということ。
最後の「ゆかしき」は「知りたい」という意味なのですが、定子は知ることはできないですね。「知りたい」で終わってるところが、なんともせつないです。(泣)

残された一条天皇にとっても、この歌は辛いですね。
この歌を残されたら、ただでさえ、定子のことを心から慕っていた一条天皇ですから、その心は定子から離れることはますますできなくなりましたね。



8月 NHK短歌 「光る君へ」とコラボ!短歌づくりポイントは?

今月は色に注目して、短歌づくりのポイントを教えてくれました。

まずは、「光る君へ」の中で、衣装にどのような色が使われているのかご紹介します。

 

まひろ(紫式部)

一番内側に、紫色を用いています。

諌山恵実さんによると、紫式部をイメージして、さりげなく紫色を使ったとのこと。

外側の山吹色は紫色の補色(対になる色)を使い、元気なイメージの衣装にしました。

 

赤染衛門・倫子

赤染衛門は知性的な部分を表現するために、諌山さんは灰色を使いたかったのですが、実は、平安時代において灰色は、禁色(きんじき)と言って、使ってはいけない色だったのです。
灰色は、「喪」の色だったのですね。
諌山さんは、灰色に代わる色を選ぶことができなかったので、灰色で提案したと言います。
それを参考に、制作現場では、とてもすてきなブルーグレーの衣装を作ってくれたのとのこと。
赤染衛門のシックな感じがとてもよく表現されていますよね。

 

ききょう(清少納言)

ききょうは、気の強い面がありますね。それを表現するために、一番内側に濃い色を諌山さんは選びました。衣装の中で、一番内側が動くとよく見えるので、ここに印象的な色を持ってきた、ということでした。

 

諌山恵実さんがデザインする衣装は、それぞれの個性や性格が表現されていますね。
登場人物も多く、装束もみな同じというシチュエーションで、どのように変化をつけるか、諌山さんは苦労した、といいます。
特に、平安時代は季節感がとても大事なのですが、今回のドラマ「光る君へ」では、季節感は度外視して、一族ごとのテーマカラーを決めるなど、衣装デザインの方向性が決まりました。

 

平安時代は、自然界の色鮮やかさを手元にとどめることはできませんでした。
現代のように、色を合成で作る技術なかったのですから、現代以上に、色に対する感度は高かったのかもしれませんね。

カラフルである、ということは、娯楽であり贅沢だったのです。
色を身につけることが文化であり、楽しみであり、贅沢だった平安時代が華やかだった所以ですね。

 

色の持つ意味が分かるシーンの紹介です。

そのシーンとは「五節の舞」(ごせちのまい)のシーンです。

画像の左側は「黒」で身分の高い人が座っています。
右側は、「濃紺」「赤」「青」と身分が低くなっていきます。

色が意味をもっていることがよくわかりますね。
説明しなくとも、色を見れば、何を示しているのかがわかります。

柔道や空手の帯の色もそうですね。
「黒」帯は一番強い人が締める色。一目瞭然ですね。

 

短歌づくりのポイント

「黄色い声」「ブルーな気分」「バラ色の人生」など、物ではないもののたとえに色を使うこともできます。ただ、これらは慣用的に使われている表現なので、自分だけのオリジナルの表現を作ってみるのも楽しいですね。

 



8月 NHK短歌 「光る君へ」とコラボ!ゲストは諌山恵実さん!

ゲストは日本画家で、「光る君へ」では衣装デザインをしている諌山恵実さん。

紙とか木に絵を描く時、素材の風合いを邪魔しないように表現することを心がけているそう。

日本画は引き算が試される、とも言います。これは、あらゆる表現に共通していそうですね。
短歌も31文字の短い中で表現するために引くことをすることがあります。

表現したいことを全部盛りにするのではなく、あえて言わない、描かないことで美しく表現できることがあるのですね。

 



8月 NHK短歌 「光る君へ」とコラボ! 放送日は?再放送は?

放送日:8月11日 日曜日

放送時間:午前6:00~6:25

放送局:NHK Eテレ

 

再放送:8月15日木曜日

再放送時間:午後2:10~2:35

 

また、放送後一週間は、NHKプラスで見逃し配信が楽しめます。
アカウントを取得することで、無料でNHKの番組を楽しめますよ。


8月 NHK短歌 「光る君へ」とコラボ!「色」まとめ

・放送日は8月11日日曜日

・ゲストは諌山恵実さん(日本画家・衣装デザイン)

・作歌のポイントは、色そのものが持つイメージの喚起力を利用しよう

・今回引用した歌は「よもすがら契しことを忘れずば恋ひむ涙の色ぞゆかしき」

 

「光る君へ」とコラボしている俵万智さんのNHK短歌。放送内容はこちらでまとめています。
合わせてご覧くださいね。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。


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