高安(たかやす)は、元大関の人気力士です。
幕内力士になってからは1度も十両に落ちていない強い力士です!
2024年秋場所(9月開催)では、高安は途中から8連勝をして、大健闘の場所となっていました!
この秋場所といえば、元大関の貴景勝(たかけいしょう)が引退をして、親方になりましたね。
貴景勝は、年寄株の湊川(みなとがわ)を襲名し、親方になりました。
親方になるには、年寄株(としよりかぶ)が必要なのです。
高安も元大関で経験も豊富なので、将来的には力士を引退をした際は、親方になる可能性があります。
今回は、高安が親方になるために必要な年寄株や高安が親方になる可能性について、まとめてみました。
高安は年寄株を取得してる?年寄株ってなに?
高安は、年寄株を取得していません。(2024年11月現在)
年寄株とは、日本相撲協会に属して親方になる権利のことです。
通称、親方株(おやかたかぶ)ともいいます。
年寄株にはそれぞれの株に名前が決まっており、その名前のことを年寄名跡(としよりみょうせき)と言います。
年寄株や、親方株などの言い方はありますが、「年寄名跡」と呼ぶのが、正式な呼び方です。
年寄株の名跡を取得するには、条件があります。
絶対に必要な条件は、
さらに次のうち、どれかを満たしていれば、年寄株を取得できます。
・幕内通算で20場所以上の実績がある。
・関取通算で30場所以上の実績がある。
誰でもが親方になれるわけではないのですね。
相撲協会の規則で条件がありますが、条件を満たしていても、親方になるのは簡単ではないのです。
それは、相撲協会の年寄名跡の数が105と、定数が決まっていることです。
この事が、親方になるために1番の問題点ではないかと、私は思っています。
退職する親方がいなければ、親方のイスの空きがないために、年寄株を取得することができないのです。
おまけに最近では、親方の定年が延長されたことも、この問題に拍車をかけています。
親方の定年は65歳です。
2014年からは、希望をすれば70歳まで再雇用される規則ができました。
ますます年寄株の空きがない状態なのです。
相撲協会での雇用が保証される親方の権利を、定年前に自ら手放す人はなかなかいませんよね…
「なるべく定年まで勤めたい」、「再雇用で長く70歳まで勤めたい」と誰もが思うのも、自然な事であると思います。
そして、相撲協会では、一度相撲協会を去ってしまうと、もう一度、相撲協会に入ることができません。
厳しい規則ですよね…。
親方になりたくても、とても難しい条件をクリアしないといけないのですね。
つまり、
『引退→親方株を取得している→親方になれる(協会に残れる。)』
上記の流れを、確保していないと、相撲協会に残れないのです。
親方になりたい力士がいても、年寄株の空きがないために、相撲協会に残ることができない事が、最近では問題になっているのです。
年寄株がないとどうなる?
年寄株を取得できないと、元・関脇の豊ノ島(とよのしま)のように、廃業をすることになるのです。
豊ノ島のプロフィールを簡単にご紹介しましょう。
四股名 | 豊ノ島 |
所属部屋 | 時津風 |
身長 | 168cm |
体重 | 154kg |
最高位 | 関脇 |
優勝経験 | 十両優勝2回、序二段優勝1回、序ノ口優勝1回 |
受賞賞 | 殊勲賞3回、敢闘賞3回、技能賞4回 |
豊ノ島は、身長が168cmと小柄な力士でした。
相撲界では小さな体格でしたが、巧みな相撲が魅力的でした!
小柄ながら、3賞を10回も受賞していて、優勝の経験もあります!
小兵力士の豊ノ島が、すごい実力者であったとことは、受賞歴や優勝歴が物語っていますよね。
今現在の力士では、小兵力士といえば、翠富士(みどりふじ)が思い浮かびます。
豊ノ島も小さいながらに大きな力士に立ち向かい、相撲ファンを沸かせる存在でした。
豊ノ島は、2020年4月に引退をし、”借り株”で井筒親方(いづつおやかた)を襲名しました。
借り株とは…他の年寄株の所有者から、期限を設けて年寄株を借りることです。
井筒は、別に所有者がいて、期限付きのと年寄株だったのです。
豊ノ島は、井筒親方として後輩の指導をしていましたが、期限がきてしまったため、2023年1月に相撲協会を退職しなければいけませんでした。
期限が来るまでに、次の年寄株の空きを確保することができなかったという事です。
これは、親方株について考える事案であったと思います。
豊ノ島自身が親方になることを望んでいただけに、とても残念なことでした。
実際に、相撲協会の親方には、次のように話す人もいます。
“関脇まで行ったのだから、土俵で頑張って結果を残した人こそ残れるようになったらいい”と、言う親方もいる。 (引用:日刊スポーツ)
また豊ノ島の廃業を惜しむ日本相撲協会の関係者には、次のように言う人もいました。
「豊ノ島は、表現豊かで、解説は分かりやすい。地元の高知県では、”豊ノ島杯”と称した少年相撲大会を開くなど、普及活動にも熱心だ。しゃべりが達者で司会業もこなり、発信力がある。大相撲を広げる役割を担ってきた。親方として必要なものを多く備えている。」 (引用:日刊スポーツ)
経験や実績があり、有能な力士が親方になれないのは、相撲協会にとっても、良いことではないと私は思います。
年寄株に空きがあれば、豊ノ島は引退をしなくて済んだと思うのです。
実力や、相撲への熱意のある人物は、本来は相撲協会にとっては宝です。
そんな人物が相撲協会を泣く泣く去ってしまうことは、残念で惜しいことであると感じています。
こういった熱意のある人が相撲協会を去らなければならなかったのは、相撲ファンである私もとても残念でショックな出来事でした。
なぜなら、相撲が大好きで相撲に熱心な方に、相撲協会員として今後も活躍をし続けてほしいと思っているからです。
そんな風に思っている人は、相撲ファンや関係者の方にも多いのではないかな、と思います。
これからの次世代には、相撲に熱意がある、若い人の力が必要だと思うのです。
相撲を次の世代へ継承していくには、伝統を守りながらも、さらに発展していく事がとっても大事だと考えます。
後進に道を譲るというシステムが必要なのではないかな、と私は感じました。
高安が取得した年寄株は?
2024年10月現在では、高安が取得している年寄株は、明らかになっていません。
おそらく、まだ年寄株は取得していないと、考えられます。
現役力士で、年寄株を取得しているのは、遠藤(えんどう)、宝富士(たからふじ)、北勝富士(ほくとふじ)の3名です。(2024年11月現在)
それぞれ、取得した年寄株の名跡は、次の通りです。
・遠藤…北陣(きたじん)
・宝富士…桐山(きりやま)
・北勝富士…大山(おおやま)(引用:wikipedia)
現役の力士でありながら、すでに年寄株を取得している事はよくある事です。
将来的に親方になることを見越して、数に限りがある年寄株を確保しているという事ですね。
スムーズに親方になるには、現役中に年寄株を取得していることが大事なのです!
自分が引退するタイミングで都合よく年寄株に空きがでるとも限りませんから…。
前もって年寄株を手に入れておくと、いつでも親方になることができます。
そんな準備をしておくと、安心して土俵に立つことができますよね!
力士は突然のアクシデントで怪我をしたり、その怪我が力士人生に大きく影響をするということもありますからね。
高安が年寄株を取得しているかは、明らかになっていませんが、今後高安が年寄株を取得する可能性はあると私は思っています。
現役力士が引退が近づくと、年寄株を取得することはよくあります。
高安が、親方になりたいかは、本人の気持ち次第ですが…
もし、高安が親方になりたいと考えているのであれば、今後は、年寄株の空きが出たタイミングで、年寄株を確保しておくことがとても大事になってきますよね。
同じく大関を経験した貴景勝も引退と同時に実は年寄株を取得していたことが明らかになり、親方になる発表がありました。
高安も、同じような流れで、スムーズに親方になる流れを作れたらいいなぁと私は思っています。
高安は引退後は親方?
高安が引退後は、親方になる可能性は、現段階では分かりません。
しかし、私は高安が、将来親方になる可能性があると思いっています。
2024年11月現在では、高安は年寄株を取得していません。
しかし、高安は、大関としての実績があります。
年寄株取得の条件である、最高番付が「小結以上」を満たしています。
さらに、高安は、日本の国籍を持っています。
親方になるための絶対条件の日本国籍の条件も大丈夫です。
条件は満たしているので、年寄株を取得できるかによりますが、将来的に高安が親方になる可能性は高いのではないかと、私は考えています。
高安は、相撲協会に入って20年もの大ベテランです。
なにより長年にわたって大相撲を盛り上げてきた人物だと私は思っています。
そんな高安ですので、将来は親方として後輩の指導にあたることが、これまでの経験を存分に活かしていける道だと、私は考えているのです。
高安は人気の力士でとってもファンが多いですよね。
仮に高安が引退しても、親方になった高安を見ていたいと思っている人も多いのではないかな、と思います。
高安が親方に向いていると考えるのには、3つ理由があります。
・過去には、相撲を辞めたくなったこと(相撲部屋からの脱走癖があった)もあり、若手力士の気持ちに寄り添える。
・持病の腰痛を抱えながら、幕内で相撲を取り続けている。
苦楽を経験していることが、指導者である親方になる素質があるのでは、と思います!
高安は、相撲部屋に入った頃は、何度も相撲部屋を脱走した経緯もあります。
脱走した原因は分かりませんが、私が思うには、相撲部屋の環境や稽古が嫌になったのではないかと思っています。
この経験で、相撲部屋に入りたての若い力士達の気持ちに高安は寄り添えるのではないか、と思います。
若い力士の気持ちが分かる指導者は、きっと心優しい親方になれるはずです。
高安は、持病の腰痛を持っています。
怪我と付き合いながらも、幕内力士として長年にわたって活躍しているノウハウや体のケア、メンタルの整え方などがあるはずです。
その事も、きっと指導に活かせるはずです。
何より、大関としての経験が、いい指導者、いい親方になることに活かせるはずです。
高安の親方姿を見てみたいですね!
高安が力士を引退するタイミングで、親方株を取得できているかが、大きな分かれ道となりそうです。
高安の年寄株のまとめ
・親方になり、相撲協会に所属するには、年寄株を取得する必要があります。
・年寄株は、相撲協会に105つ名跡があり、数に限りがあるので、空きが出ないと、取得が難しい現状があります。
・高安が取得した年寄株は、2024年11月現在では明らかになっていません。
・現役力士で、年寄株を取得しているのは、遠藤、宝富士、北勝富士の3名です。
・高安が年寄株を取得すれば、将来的には親方になる可能性はあります。
相撲の世界は奥深いですね。
相撲協会の規則があり、誰でもが親方になれるものではない事が分かりました。
しかし、相撲に熱意があり、相撲界を盛り上げてくれる人物には、親方になって長く活躍をしてほしいと、私は思います。
高安の親方姿がみれるよう、年寄株を取得してほしいなと思います!
高安が親方になり、自分の部屋を開設した時、奥さんは女将さんになりますね。
高安の奥さんはどんな方なのでしょうか。こちらで詳しくご紹介しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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